【西日本新聞広告】2024年11月1日 『西鉄沿線の近現代史』 - 2024.11.05
郡上村に電話がつながって50年 全1巻
むらの生活はどう変わったか
社会学博士(武蔵大学)。東京経済大学コミュニケーション学部の初代学部長。思想の科学研究会、日本移民学会、日本インターンシップ学会など多数の学会の会長歴任。田中正造と足尾鉱毒問題をめぐる地域史研究、ミニコミ、電話帳などの自立した小さなメディアに着目してのコミュニケーション論の展開、海外移民の再定住に至るプロセスのフィールドワークなど、幅広い著作物がある。近著に『自前のメディアをもとめて――移動とコミュニケーションをめぐる思想史』(SURE)、「月刊公評」に、「ジャーナリスト梅月高市評伝」を連載中(2024年3月現在115回)。 上田裕 執筆分担:第2章、元愛知学泉大学教授。 佛教大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。専門分野は文化社会学、メディア論。著作に「第7 次「郡上村」調査からみる農山村と地域コミュニケーション」(共著、東京経済大学『コミュニケーション科学』第53号)、「郡上村の窓から異世界を俯瞰する―むらの社会・文化は≪変化≫を止めない」(共著、東京経済大学『コミュニケーション科学』41号)、「第6次「郡上村」調査とむらびとの個人史」(共著、東京経済大学『コミュニケーション科学』34号)など。 牛山佳菜代 執筆分担:第3章、資料編1 目白大学メディア学部教授。 コミュニケーション学博士(東京経済大学)。専門分野は地域メディア論、メディア・コミュニケーション論、インターンシップ。CATV局コミュニティチャンネル制作担当を経て、早稲田大学大学院政治学研究科修了(政治学修士)。現在、NPO法人地域メディア研究所理事、日本インターンシップ学会東日本支部事務局長等。主要著作は『地域メディア・エコロジー論 地域情報生成過程の変容分析』(芙蓉書房出版)など。 岩佐淳一 執筆分担:コラム 茨城大学人文社会科学部教授。 中央大学大学院文学研究科博士課程後期課程単位取得退学。専門分野は地域メディア論。著書に「地域紙は何を伝えているのか〜久慈郡大子町における地域紙の量的分析〜」(『茨城県近現代史研究』7号、2023年)、「茨城県の地域紙 久慈郡大子町の小規模地域を中心として」(茨城大学人文社会科学部紀要『人文社会科学論集』第1号、2022年)、「タイにおけるコミュニティラジオ放送の展開―初期に着目して―」(茨城大学人文社会科学部紀要 『人文コミュニケーション学論集』第7号、2021年)など。 吉田則昭 執筆分担:第4章 立正大学人文科学研究所研究員。 社会学博士(立教大学)。専門分野は社会学、メディア研究。主要著作は『雑誌メディアの文化史(増補版)』(森話社、2017年)、『戦時統制とジャーナリズム』(昭和堂、2010年)、「第7次「郡上村」調査からみる農山村と地域コミュニケーション」(共著、東京経済大学『コミュニケーション科学』53号、2021年)など。 川又 実 執筆分担:第5章、資料編2 中央学院大学現代教養学部講師。 東京経済大学大学院コミュニケーション研究科博士課程単位取得退学。NPO法人地域メディア研究所理事。専門分野はコミュニケーション学、メディア研究、メディアと地域社会研究など。著作に『地域活性化の情報戦略』」(共著、芙蓉書房出版、2017年)、「事業主における「地域」イメージ ―香川県善通寺市を事例に」(四国学院大学『論集』156号、2019年)、「複製メディアとしての印刷機と紙―謄写版と雁皮紙のコミュニケーション考察―」(中央学院大学現代教養論叢6巻1号、2023年)など。 安藤明之 執筆分担:コラム 東京経済大学名誉教授。 東京都立科学技術大学大学院工学研究科博士課程修了。専門分野は情報システム論。主要著作は『社会調査・アンケート調査とデータ解析(第3版)』(日本評論社、2021年)、『最新情報処理概論 改訂版』(実教出版、2014年)、『情報システムとネットワーク』(工学図書、2004年)など。 山崎隆広 執筆分担:第6章、群馬県立女子大学文学部文化情報学科教授。 東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程言語情報科学専攻単位取得満期退学。NPO法人地域メディア研究所副理事長。専門分野はメディア論、出版研究、オルタナティブメディア研究。著作に、Angus Phillips, Michael Bhaskar編著(共同監訳)『オックスフォード出版の事典』(丸善出版 2023年)、「出版研究における〈他者〉言説をめぐる先行研究の整理」(『群馬県立女子大学紀要』43号、2022年)、「デジタル時代の読書についての史的、意味論的観点からの考察」(『出版研究』51号、2021年)など。 吉田文彦 執筆分担:第7章、東海大学名誉教授。政治学博士(ハワイ大学大学院)。専門分野は政治学、メディア研究。著作に『データが語るメディアの国際報道』(東海大学出版部、2014年)、共著『日本発国際ニュースに関する研究』(新聞通信調査会、2009年)、共著『社会知能システム入門―内閣支持率は予測できるか』(東海大学出版会、2007年)など。 齋藤聖一 執筆分担:第8章、 NPO法人地域メディア研究所理事長。 明治大学法学部(法学士)、産業能率大学経営情報学部(経営情報学士)。専門分野はコミュニティと地域メディア。ケーブルテレビ業界に従事。共同発表「ネット時代のコミュニティ情報の可能性〜「放送」から「通信」へ 地域情報発信を問う〜」(日本メディア学会、春季大会研究発表会、2022年)。 髙橋順 執筆分担:コラム 桃山学院大学社会学部卒。専門はコミュニケーション。朝日放送著「阪神淡路大震災 災害映像がつむぐ未来への教訓」(西日本出版社)で映像制作・編集を担当。 陳立新 執筆分担:コラム 上海杉達大学デザイン&メディア学院教授、副院長。コミュニケーション学博士(東京経済大学、2005年)。著書に『梁啓超とジャーナリズム』(芙蓉書房、2009年)、『戦後日本を動かす「庶民」思想家:鶴見俊輔』(光明日報出版社、2014年)など。
I 郡上村という「地域」
第1章 「むらコミュニティ」を考える方法 田村 紀雄
1 むらは生きている
2 郡上村に電話がやってきた
3 村民全部が電話をひいた
4 日本全体の変化にむらは適応をつづけた
5 調査設計にむけた作業仮説
第2章 郡上村からの地域自立へのシナリオ 上田 裕
はじめに
1 村の暮らしと生活文化
2 メディアの発達と村の変化
3 外と繋がるチャンネル:他産地消・地産他消へ
おわりに 自立した地域社会をめざして
第3章 郡上村が集落としての機能を維持している要因 ―限界集落論を手がかりに― 牛山 佳菜代
はじめに
1 限界集落論の提起から田園回帰へ―先行研究の検討―
2 郡上村の人口推移
3 郡上村に「誇りの空洞化」は生じているのか
おわりに
【コラム】地域社会はどのように把握されるべきなのか? 岩佐 淳一
II 郡上村とメディア
第4章 電信・電話、テレコムへの希求 ―郡上村とメディアの史的考察― 吉田 則昭
はじめに
1 近世・近代の郡上村
2 「二〇世紀」の想像力
3 電気通信と村の生活
4 村のネットワークとしての交通・輸送・有線放送
5 災害と情報
まとめ
第5章 郡上村のオピニオンリーダーとコミュニケーション・メディア 川又 実
はじめに
1 郡上村のオピニオンリーダー
2 郡上村のコミュニケーション・メディアの変容
3 「家」を中心としたコミュニケーションとメディア
4 メディアのパーソナル化とオピニオンリーダー
おわりに
【コラム】うなぎ伝説 安藤 明之
Ⅲ フィールドとしての郡上村
第6章 フィールドとしての「郡上村」:初期ブルデューの農山村調査を手がかりに
山崎 隆広
はじめに 本論の目的と射程
1 これまでの郡上村調査を振り返って
2 ブルデューの初期フィールドワークから
3 結論 今後の郡上村調査の可能性
第7章 域外との接触の多様化と域内の有力者に関する認識の変容 吉田 文彦
はじめに
1 分析の方法
2 分析の結果
おわりに
第8章 郡上村主婦の購買行動 齋藤 聖一
はじめに
1 郡上村主婦の購買活動
2 郡上村のチャンネルと取り巻くインフラはどのように変化したのか
結論
【コラム】「郡上村元年」の頃 髙橋 順
資料編 郡上村調査の五〇年
1 郡上村における電気通信メディア利用の変化と特徴 ―質問紙調査を中心に― 牛山 佳菜代
はじめに
1 郡上村調査概要
2 郡上村における電気通信メディア利用の変化と特徴
おわりに
2 郡上村における生活の変化と展望 ―インタビュー調査を中心に― 川又 実
はじめに インタビュー調査の実行
1 第一次・第二次・第三次「現地調査」インタビュー
2 第四次・第五次・第六次「現地調査」インタビュー
3 個人史としての第六次調査から
4 郡上村の変化
むらの展望
【コラム】テレコム化と中国農村の電話 「郡上村元年」の頃 陳 立新
おわりに
年表 郡上村の情報化
執筆者紹介