【電子書籍刊行のお知らせ】


すでに電子書籍コーナーにて『小田急沿線の近現代史』は紹介済ですが、今後は只今制作中の資料集、『全国工場鉱山名簿』(全3巻、分売可)と『米国司法省戦時経済局対日政策調査資料集』(全5巻、分売可)の2点を環境が整い次第公開します。このあと単行本や資料集を随時公開して参ります。

その前に阿部武司(大阪大学名誉教授)著『戦前期商工信用録解題―その詳細と活用法』をアップしました。幸いに最近(2024年2月)関連書も刊行されています。萬代 悠著『三井大坂両替店―銀行業の先駆け、その技術と挑戦』です。三井の膨大な史料から江戸時代の信用調査の技術と法制度を利用した工夫を読み解いた、内容の濃い新書です。この本を読めば江戸時代の信用調査の実態がよくわかります。本書でもほんの少し言及しています(P.3)。近代に入って銀行の健全な運用を図るため、渋沢栄一が明治20年代に創設した「東京興信所」(東京)や外山脩造の「商業興信所」(大阪)があります。遅れて明治40年代初めには民間では最初の「帝国興信所」ができます。東京興信所は『商工信用録』、商業興信所は『商工資産信用録』、帝国興信所は『帝国信用録』を刊行します。近現代(明治30年代〜昭和前期)企業の信用調査の実態が分かる貴重な資料ですが、今では入手困難な資料です。小社では長年この資料の復刻版を刊行して参りました。そして、昨年阿部武司先生のご協力のもと、全体をコンパクトに繙いたコンサイス版『戦前期商工信用録解題―その詳細と解題』を出版することができました。

この度さらに読者の利便性を図る意味で、関係会社のご支援・ご協力のもと電子書籍の刊行にこぎつけました。読者諸氏におかれましては、符号表の読解などご活用できる事柄もあります。ぜひ手にとって活用されることを切に望みます。―編集部



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